ひとこと・・・ 不確実性に揺れる市場、日経平均停滞もグロース市場優位の流れ

個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。

 

 

 

きょうの日経平均は反発したものの、戻りの鈍さが際立つ展開。先週末、トランプ政権は相互関税政策に関し、90日間の猶予措置やiPhoneなど一部製品の関税適用除外を発表し、市場には一時的に安心感が広がりました。しかし、関税の適用範囲が二転三転しており、政策の全容は依然として不透明です。この「不確実性」が、戻りの勢いを抑える要因となっています。また、1ドル=142円台と円高が進行しており、これも株価の上値を重くする一因となっています。

 

※ 日経平均の日足

 

一方で、東証グロース250指数は3営業日続伸。先週7日の年初来安値を起点に、強い反発を見せており、日経平均などの大型株を多く含む指数と比較して戻りの勢いが目立ちます。この背景には、関税リスクの影響を受けにくい内需関連や新興企業への投資マネーのシフトが進んでいると考えられます。

 

※ 東証グロース250指数の日足

 

 

このように、日経平均株価と東証グロース250指数では明確な動向の違いが見られます。今後の市場動向を見極める上では、政策運営の透明性向上に加え、個別銘柄ごとのファンダメンタルズ分析が一層重要になるといえるでしょう。