ひとこと・・・ 日経平均は4日続伸もグロース市場は伸び悩み/米CPI下振れで利下げ期待強まる中、市場は方向感を模索

個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。

 

 

きのう(6月11日)は、日経平均株価が4日続伸し、前日比200円超の上昇となりました。円安の進行や半導体株の上昇が追い風となりましたが、戻り売りも出て、上げ幅は限られました。グロース市場は前日に活況を呈したものの、11日は出来高が大きく減少し、短期的な勢いにはやや陰りが見え始めています。

一方、昨夜の米国市場では、注目された5月の消費者物価指数(CPI)が発表。前月比+0.1%、前年比+2.4%と、予想(前月比+0.2%、前年比+2.5%)と市場予想を下回り、インフレ鈍化を受けて利下げ期待が強まりました。これにより長期金利は低下しましたが、S&P500とナスダックは続落し、株価の反応は限定的でした。ただ、中東情勢の緊迫化など地政学リスクも投資家心理の重荷となっています。

東京とニューヨークの両市場とも、利下げ期待が下支えとなりつつも、地政学リスクや貿易不安が重なり、買い姿勢は慎重なままです。今後はFOMCの動向や国際情勢の行方に注目が集まります。