個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。
週末(9月26日)の東京株式市場は米株安を背景に反落し、半導体株を中心に利益確定売りが広がりました。今週は、日経平均株価が5週連続で上昇し、週中には終値ベースで史上最高値を更新するなど堅調さを示しました。前週末比では約300円高となり、45,300円台で取引を終えています。
指数の強さを支えた最大の要因は、米長期金利の高止まりを背景にドル高・円安が進行したことで、これが市場全体に大きな影響を与え、輸出関連株を中心に買いを強力に後押ししました。加えて、米国株の上昇や9月末の配当権利取りを意識した買い需要も相場を下支えしました。一方で週末は米株安の影響を受け、半導体株に利益確定売りが出て日経平均は反落しました。
一方、東証グロース市場250指数は前週末比で約1%超下落し、資金流入が大型株に集中する中で引き続き軟調な展開を余儀なくされています。総じて「円安と配当需要に支えられた大型株高」と「グロース市場の軟調」という対照的な展開が8月以降続いています。
しかし、この格差は日を追うごとにグロース市場の出遅れ感をより鮮明にしています。