ひとこと・・・ グロース市場は9営業日ぶりに反落も年初来高値付近で推移、日経平均と対照的な動きに注目

個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。

 

 

 

5月21日の東京株式市場では、グロース市場が一時反落したものの、全体としては上昇基調を維持しており、伸び悩む日経平均との対照が鮮明になっています。

日経平均が軟調に推移している背景には、大型株に対する調整圧力や、米国の利下げ期待が後退したことによる投資家心理の悪化があります。特に海外投資家による売りが目立ち、指数全体の重荷となっております。

 

※ グロース市場250指数の日足

 

一方、東証グロース市場では、内需関連や成長性の高い小型株に資金が向かっており、相対的に堅調な値動きを見せております。とくにテクノロジーやバイオ関連の新興企業が投資家の注目を集めており、相場を下支えする要因となっています。

市場全体に不透明感が広がるなか、指数に連動する大型株には手を出しにくい状況が続いています。そうした中で、相対的に取り組みやすい小型株の比率が高いグロース市場に資金が流れやすくなるのは自然な流れと言えるでしょう。このような背景から、引き続きこのセグメントへの選別的な物色は継続すると見ています。