モンスターラボ(5255)、決算後のシナリオと投機筋の動きについて

 

モンスターラボ(5255)
2025年8月14日の終値は240円(±0円)となっています

本日は第2四半期決算が発表され、その内容が今後の相場にどのような影響を与えるのかが注目されます。モンスターラボ(5255)の株価は2025年6月以降、急騰と調整を繰り返しており、特に6月上旬から下旬にかけては、第81回新株予約権(MSワラント)の行使進展と株価上昇に伴う行使価格の引き上げが重なり、短期資金が集中しました。その結果、株価は80円台から一時329円まで急騰。その後は160円台から300円台を挟む大きな値動きが継続しており、依然として投機色の強い相場展開が続いています。

 

同社は、大企業や自治体向けのDX(デジタルトランスフォーメーション)支援を主力事業としています。加えて、店舗向け音楽配信やRPA(業務自動化)ツール提供などのプロダクト事業を展開しています。

また、この銘柄に関しては、今年5月の弊社有料レポートで70円台に取り上げた経緯があります。低位の投機筋関与銘柄として注目し、値動きの良さ自体が買い材料へとつながる可能性に着目したレポートを配信しました。

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6月以降の投機系ファンドの動きとしては、MSワラント行使可能条件を利用した戦略的な売買が確認されています。具体的には、行使制限超過条件を満たすための株価水準引き上げを狙った買い上がりや、行使後の市場放出を吸収するための短期売買を組み合わせた動きが見られました。これにより、出来高急増と株価変動幅の拡大が同時に発生し、需給を一時的に支配する局面が生まれています。こうした仕掛けは完全には解消しておらず、相場のどこかで再び大きな値動きを演出する可能性が高いと考えられます。

今回の第2四半期決算(8月14日発表)は、総合するとややポジティブ寄りの中立評価が妥当です。債務超過解消が正式に確定し、営業黒字を維持した点は評価できますが、Q1比で営業利益が減少し、為替差損による最終赤字が続いたことはネガティブ要素です。既に市場には債務超過解消の見込みが織り込まれていたため、決算内容は「安心感の裏付け」という意味合いが強く、短期的な方向感は明日以降の市場反応を待つ形となります。

今回の決算内容を踏まえると、明日以降の相場は上昇・下落の見方が分かれますが、仮に短期的に売り優勢となっても、いずれ投機筋の仕掛けが再燃する可能性が高い銘柄と見ています。

 

※ モンスターラボ(5255)の日足

 

日足チャートでは、5日線はやや下向きに転じつつも、25日線は上向きを維持。株価はボリンジャーバンドのセンターライン付近で推移し、中期トレンドはまだ上昇基調を保っています。MACDはデッドクロス状態で短期的な調整シグナルを示す一方、RSIは55前後で中立圏。240円付近の支持線と260〜270円台の抵抗帯が当面の攻防ポイントとなります。

 

今後の相場展開シナリオとしては、短期的には決算を好感した買いと利益確定売りが交錯し、200〜270円のレンジでの推移が見込まれます。一方で、AI関連事業の進展や新規資金流入がきっかけとなり、300円台を再び試す局面もあり得ます。

介入している投機筋は、最終的に昨年2024年5月の高値453円を意識した展開への発展を狙っており、そうした場面が今後訪れる可能性にも注目しておく必要があります。

投資家としては、短期では抵抗帯を突破した際の勢いを活かす心構えを持ちつつ、調整局面では投機系資金の動きを踏まえて押し目を拾うといった、柔軟な対応と戦略が求められます。

 

 

弊社では、個別材料株を取り巻く多様な市場環境を踏まえ、今後の相場展開において有望な短期投資チャンスを的確に捉えることを目指しています。収益機会を最大限に活かすべく、すでに今後急騰が見込まれる銘柄を複数選定し、継続的に動向を注視しています。

また、これまで物色の中心となっていた銘柄とは異なる、新たなテーマや資金の流れに沿った銘柄群が台頭してくる展開も十分に想定されます。こうした短期物色に適した注目銘柄については、今後も弊社の有料レポートにて、詳細な分析とともに取り上げてまいります。

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