個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。
8月15日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比729円高の43,378円と2日ぶりに史上最高値を更新し、TOPIXも3,107ポイントまで上昇するなど主要指数は全面高となりました。円安進行や4~6月期GDPの上振れが好感され、外国人投資家の買い戻しが下支えとなりました。
一方、東証グロース市場も堅調で、グロース市場250指数は788.24ポイントまで上昇。8月11日から15日までの週を通して反発基調となり、週末にかけて続伸しています。ただし、新興株特有の高値警戒感に加え、高値圏での利益確定売りや週末のポジション調整が重なり、上値は限定的となりました。
全体としては好材料を背景に強い地合いが続く一方、週末要因による利益確定売りも交錯する展開です。今後は主要指数が高値圏で推移する中、米国の金融政策や為替相場、国内外の経済指標発表を控えた警戒感から短期的な調整局面が訪れる可能性があり、こうした外部要因が方向性を左右すると見られます。一方、国内経済指標や企業決算の堅調さが続けば、押し目買いの好機も想定されます。