QDレーザ(6613)
2025年9月22日の終値は391円(-11円)となっています
QDレーザ(6613)の株価が9月中旬以降、静かに熱を帯びています。ここ数日は「中小企業成長加速化補助金」採択のニュースを受けて一時は400円台に乗せ、短期筋の資金流入と利確売りが交錯する中で急騰と急落を繰り返しています。7~9月中旬の相場は、成長期待と短期筋の売買が交錯する展開でした。
本記事では、こうした背景を整理しながら、現状の株価水準や市場環境を踏まえつつ、短期と中期の見通しに焦点を当てます。
QDレーザ(6613)は半導体レーザ製品を開発・製造・販売し、世界初の量子ドットレーザ量産化に成功。光通信やシリコンフォトニクス、医療・バイオ分野に加え、精密加工や各種センサ向けにも事業を展開しています。
この銘柄は見直し余地のある低位株として、弊社有料レポートでは260円台で取り上げました。当時は低位株物色が活発化しており、その流れに沿った銘柄選定でした。
※ QDレーザ(6613)の日足
日足チャートでは、25日移動平均線が下値支持として機能し、この水準に接近すると押し目買いが入りやすい状況です。22日にはボリンジャーバンド+3σに接触し利確売りが強まり、その後は+1σ付近まで下げて反発する動きが見られました。MACDは一度デッドクロスを経て再びゴールデンクロスに向かい、RSIは一時50付近まで低下した後、現在は64前後に回復しており、過熱感は限定的で買い余地を残しています。直近では補助金採択を受けて急騰後に乱高下し、短期需給に大きく左右される展開です。
短期的には、25日線を意識した押し目買いと短期筋の利確売りが交錯し、ボラティリティの高い相場が続く可能性があります。投機的資金による急騰と急落が繰り返される中、次の動きが再上昇か一段の調整か、注視すべき局面です。
中期的には、業績改善と補助金による設備投資拡大を背景に成長シナリオが維持される可能性があります。現状の株価は391円、時価総額163億円、PBR約3.2倍と資産価値に対して高めの水準で、黒字化していないためPERは算出できませんが、足元の株価水準は将来期待を織り込んだものといえます。
2027年3月期に全社黒字化を目指す計画が、投資家の関心を引き続ける限り、株価には調整を挟みつつも上昇余地があるとみられます。現状の期待感では450~500円程度が意識されそうですが、これを上回るには業績面での確かな進展が求められます。
総じて、QDレーザの株価は短期的には投機的色彩が濃い一方、中期的には成長テーマと政策支援に支えられた上昇余地を残していると考えられます。
弊社では、個別材料株を取り巻く多様な市場環境を踏まえ、今後の相場展開において有望な短期投資チャンスを的確に捉えることを目指しています。収益機会を最大限に活かすべく、すでに今後急騰が見込まれる銘柄を複数選定し、継続的に動向を注視しています。
また、これまで物色の中心となっていた銘柄とは異なる、新たなテーマや資金の流れに沿った銘柄群が台頭してくる展開も十分に想定されます。こうした短期物色に適した注目銘柄については、今後も弊社の有料レポートにて、詳細な分析とともに取り上げてまいります。