ひとこと・・・ 週末の株式市場、日米共に相場の中身は弱い一週間

個別株投資は、広大な金融市場の中でも局地戦です。投資機会を活かすためには、市場全体の動きやマネーの流れを把握しておくことが、個別株物色においても欠かせません。

 

 

 

今週(11月10日〜14日)の東京株式市場は、日経平均が5万円台を維持したものの、相場の中身は弱い一週間でした。週央まではじり高だったものの、週末にかけて大きく下落し、S&P500やNASDAQ100と同様に高値圏での伸び悩みが目立ちました。

為替市場では、ドル円が154円台後半から155円近辺の円安水準で推移しており、高市政権の誕生以降続いている円安トレンドが継続しています。ただ、155円付近は為替介入への警戒感が意識される水準でもあるため、投資家心理としては、一旦円売りが鈍りやすくなっています。

一方、下落基調が続く東証グロース市場は200日線付近で揉み合いが続き、夏以降の下落基調を払拭できず、底入れ感は乏しい状態です。物色も一部の値嵩株に偏り、中小型株は資金流入が細く、トレンドを掴みにくい地合いが続いています。

また、週末の米国ではシカゴVIXが19.83まで上昇し、AI関連株の割高感やサブプライム自動車ローンを中心とした信用不安が意識された可能性があります。指数は下値が維持されているものの、実際の体感は弱く、外部不安と物色難が重なる難しい相場が続いています。